灰汁巻き

tricyrtis2013-07-08

かるかん、げたんは、春駒、いこ餅 けせん団子 かからん団子・・・
鹿児島に古くからある郷土菓子の呼び名で、昔はどの家庭でも、節句の頃になると作られていた、お袋の味です。

そしてこちらも端午の節句には欠かせない「灰汁巻き」という、木灰汁に漬けておいたもち米を竹の皮に包んで麻糸でしばり、灰汁で炊いたもの。カフェメニューにもお目見えする、和菓子作りの達人A子ちゃんの手作りです。竹皮に包んで長時間煮ることで滅菌抗菌され、灰汁のアルカリ性で雑菌が抑制されるので、長時間の保存が可能となります。
薩摩藩関ヶ原の戦いに保存の効く兵糧として、また西郷隆盛西南戦争に持参したとも言われています。

灰汁巻きは普通、細長い俵型の形をしていて、切れ目を入れて一切れずつ切って、きな粉や黒砂糖をつけていただくのが常ですが、彼女のは、お一人様用の食べきりサイズで、郷土菓子がお洒落に変身しました。
形もさることながら、味が絶品! 中身の画像を撮り忘れて胃に入っちゃいましたが、茶色い宝石のような艶です。
何もつけずにいただいても、木灰汁の何ともいえない苦みが癖になります。

いつものことながら、いい仕事してますねぇ♪