真夏の涼


厳しい残暑が続くこの時期、庭に咲く花は限られているのですが、そんな中、木槿とともに一段と色鮮やかに咲き誇っているのがナツフジです。

ナツフジは別名・土用藤。白い花がポピュラーなのですが、この庭に咲いているのは紫ナツフジです。普通のフジの花は下向きに垂れるのですが、ナツフジは上に向かって咲いています。

花言葉は「歓迎」だそうですから、精一杯、顔を上げて「ようこそ!」と挨拶しているようにも見えますね。

山の柑橘

tricyrtis2013-08-18

連日の猛暑の中、南側の斜面に植えているユズ、カボス、スダチが実をつけ始めました。
今年の夏は記録的な暑さに加えて、雨がほとんど降らず、柑橘類の育ちを心配していましたが、真っ先に青い果実を枝いっぱいに実らせたのはカボス(写真)です。
大分の特産で、秋から冬にかけての鍋物などにはなくてはならないものですが、保存食として、皮も実も丸ごと使って、カボスマーマレードを作ってみようかしら?
他に徳島特産のスダチもユズも、追いかけるように成長しています。


南側の山の斜面には、レモン、ブラッドオレンジ、甘夏なども植えていますが、まだ苗木状態のせいか、実がつくまでには数年はかかりそう。しっかりと面倒を見ながら、ゆくゆくは冬の柑橘類はすべて自家製でまかなうのが、ささやかな夢なんですよ。

夏の黄昏

言うまいと 思へど 今日の暑さかな

鹿児島は、連日、すさまじいまでの猛暑が続いています。暑さもですが、梅雨明け以来、この一か月、ほとんど雨も降っていません。標高400mで、平地に比べて4、5度は低い牧之原台地も、このところ連日30度を超えて、日中の畑や庭の作業はお休みです。

それでも、太陽が鹿児島湾の西に傾き始めると、ヒグラシの鳴き声が森を包み、早くも目の前をアカトンボが舞い始めて、ようやく涼しい風が吹き抜けます。

デッキから、クヌギの木越しに眺めた真夏の落日を撮りました。

あと5日で、立秋。こんな異常な暑さの中でも、季節はゆっくりと巡っているんですね。

子育て!

tricyrtis2013-07-19

人間のほうは少々バテていますが、今年の猛暑も何のその。
夕方の涼しい時間になると、待ってました!と元気に走り回るブラウニーです。

これは、ブラウニーの訓練士さんが送ってくださった画像なのですが、何やら口に加えていますね。
何と、子ブタさん!

訓練の後の自由に走らせる時間の出来事だそうですが、おトイレをする際も口から離さずに、それはそれは大事に傷つけないように加えていたそう。
そういえば、以前、庭の草むらにキジが巣をつくっていて、そこからヒナを、やはり大事そうに加えて運んできたことがありました。
レトリーバーの運び屋の本質なのでしょうが、それ以上に、赤ちゃんが欲しいという母性が働いたのかしら?

ブラウニーも9歳。
すっかり婚期を逃してしまったけれど(笑)、ブラウニーの赤ちゃんと、その子育てを見たかったなぁ。
少しはしっとりと、女性らしくしとやかになった、かも!!

レモンマートル

tricyrtis2013-07-16

いま、「植物はすごい- 生き残りをかけたしくみと工夫」という本を読んでいます。
植物たちのからだを守る知恵と工夫のすごさ、植物たちが環境に適応し逆境に抗して生きていくために持っているしくみのすごさが紹介されている、とっても興味深い面白い本です。
毎日のように眺めている植物や樹々は、動き回ったり声を出したりできないけれど、そのパワーはすごいだらけなんだわぁと気づかされます。
私たちが気持ちがいいと感じる森林浴は、樹々の葉っぱや幹から出ている、ほのかに感じる香りのせいなのだそうです。
よく耳にするアロマテラピーも香りの療法を意味し、そんな香りのお蔭で、私たちは気持ちを落ち着かせたり、ストレスを軽減したりしながら、心や身体を元気にしてもらっているんですね。

画像は、庭に咲いたレモンマートルの花を乾燥させたもの。レモンの香りが漂ってきます。
森の治療薬と言われた、レモンよりレモンの香りがするレモンマートルは、柑橘系芳香成分「シトラール」の含有量が、世界中のどの植物よりも多いらしいのです。
その成分のお蔭で、人はお風呂に使ったり、精油にしたり、お茶を楽しんだりしていますが、植物の想いからすると、この香りもきっと、レモンマートル自身が自分のからだを守り、自分を生かすための知恵なんでしょうね。

植物はすごい!

有機ニンジン

tricyrtis2013-07-11

見事な人参でしょう?
家の手前300メートルくらいのところにある、久木田農園で育った有機人参です。
雨の日に収穫作業をされていて、ちょうど横を通りがかってご挨拶しながら、余りに綺麗な姿に、少し分けていただけないかしらと声をかけたら、「好きなだけ掘ってください」と。
遠慮しながら、こんなにいただいてしまいました!
関東や関西へ出荷されるそうです。

食材豊富な鹿児島に住んでいても、なかなかお目にかかれない、土から出たばかりの葉のついたあるがままの姿に、しばし見とれてしまいました。

人参は身体に良いビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養素を豊富に含んでいますが、捨ててしまう皮には、カロテン、グルタミン酸が豊富に含まれています。皮ごといただけるお野菜は、本当に有難いですね。
まずは生でポリポリと、酵素をたっぷり身体に入れてあげて、様々なお料理にしていだたきました。
翌日、人参のお礼にと、焼きたての人参パンをお届けしました。

灰汁巻き

tricyrtis2013-07-08

かるかん、げたんは、春駒、いこ餅 けせん団子 かからん団子・・・
鹿児島に古くからある郷土菓子の呼び名で、昔はどの家庭でも、節句の頃になると作られていた、お袋の味です。

そしてこちらも端午の節句には欠かせない「灰汁巻き」という、木灰汁に漬けておいたもち米を竹の皮に包んで麻糸でしばり、灰汁で炊いたもの。カフェメニューにもお目見えする、和菓子作りの達人A子ちゃんの手作りです。竹皮に包んで長時間煮ることで滅菌抗菌され、灰汁のアルカリ性で雑菌が抑制されるので、長時間の保存が可能となります。
薩摩藩関ヶ原の戦いに保存の効く兵糧として、また西郷隆盛西南戦争に持参したとも言われています。

灰汁巻きは普通、細長い俵型の形をしていて、切れ目を入れて一切れずつ切って、きな粉や黒砂糖をつけていただくのが常ですが、彼女のは、お一人様用の食べきりサイズで、郷土菓子がお洒落に変身しました。
形もさることながら、味が絶品! 中身の画像を撮り忘れて胃に入っちゃいましたが、茶色い宝石のような艶です。
何もつけずにいただいても、木灰汁の何ともいえない苦みが癖になります。

いつものことながら、いい仕事してますねぇ♪